阪神タイガースの本拠地「阪神甲子園球場」はいつ見てもキレイな黒土が広がっていますね。そんな阪神甲子園球場の管理は阪神園芸がされていますが、一体どのようにしたらあのようなグラウンドが保たれるのか?土の成分など気になることをまとめてみました。
キレイな阪神甲子園球場には黒土と砂の関係が重要だった。
甲子園球場は以前から水はけが良いことで有名です。もちろん阪神園芸の管理もあってのことですが、あれほどまでに整ったグラウンドは見たことないくらいの仕上がりです。技術と土・砂の成分が重要になりその二つが合致しないと成立しない。一体どうなっているのか?
黒土の産地と成分について
現在の甲子園球場は
黒土6:砂4
の割合!
そもそも白い砂だけでは水はけが悪い、自然なボールバウンド性が難しい、光の反射を吸収できない、白球が見えにくいなどの理由から黒土を取り入れそれをブレンドして今の甲子園球場の形があります。
そして、黒土は火山灰土と枯れた植物が交じり合ってできている土で、枯れ葉や枯れ木などの有機質を多く含んでいます。また、保水性、保肥性には優れていますが、肥料成分が少なく、リン酸を吸着する性質があり、水はけや通気性も良くないため砂と混ぜ合わせることで効果を発揮するんですね。甲子園の土は2つの土をブレンドして作られています。
黒土の産地は公表されている通り
岡山県日本原、三重県鈴鹿市、大分県大野郡三重町、鳥取県大山などの土をブレンドしています。公式によりますと、毎年同じ土ではないようですね。きっと天候なども影響しているんでしょう〜
変遷を繰り返し今に至るわけなんですが、大分産から岡山産に変わり、鳥取産に変わり現在は鹿児島産に移り変わったそうです。変遷の原因としては採取できないとか土の成分が微妙に変わってきたなど様々なことがあるそうですが、いつもと同じ何も変わらない状態を産地が変わっても研究を重ね保つことが大切なんですね〜
ちなみに黒土は日本の国土の約31%程度あります。そして鹿児島県に集中しています。世界的に見るととても希少な土であり甲子園の黒土は大変貴重で日本でしか実現できないんですね〜
砂の産地と成分について
砂の産地としては、もともと甲子園浜及び香櫨園浜(そちらも兵庫県西宮市)、瀬戸内海産の砂浜、中国福建省、そして現在の京都府城陽に至ります。
瀬戸内海は砂の産地として有名ではありますが、こちらも採取が環境破壊に著しいといわれ禁止となりました。その後、国産の良質な砂とはいえ、値段の上昇によって財政的には厳しい。中国の福建省が入っていて「えっ?中国からも仕入れてたの?」と思ってしまいました。
が、実は中国の福建省の砂は瀬戸内海産の砂と類似したものだったそうです。その特徴が使用しやすいためかそれからは供給地となってきました。そして現在は京都府城陽から供給していますが、環境開発が進み継続した採取が難しくなるとも言われていますね。
ほんと当たり前に甲子園のグラウンドを見ていますがたくさんの努力と研究とが常に続けられていて保たれているんだなとご苦労を痛感させられますよね!
阪神園芸のワザはまさに神業!
まずはこちらをご覧下さい!というかこちらを見てもらうと初めて見る人もスゴーイ♪と思うかもしれませんね!↓↓
ちなみにこちらは雨上がりのグラウンド設営の様子です!他にも晴れの日のグラウンド整備の様子などもあります。道具を使っているとはいえ全て人の手で完結されているところに感動です!
通常はこのようにトンボと言われる道具を使って盛り上がった土や掘れてしまった部分をならしていくんですね。実はこの作業が何よりも大事!手作業で人の目と触れた感覚でグラウンド状態を把握することは大切なんだとか。
そして私も経験がありますが、特に雨の日は本当に大変なんですよね!水を吸ったりぬかるみなどたくさんの問題が発生します。しかも試合時間に間に合わせたり、中断してもすぐに再開しないといけませんし、そんな時にいかに迅速に対応できるか。。。中々できませんね。
あと、甲子園球場は黒土と砂を混合した混合土を約30cmも厚みがあります。そして表面の2〜3cmはプレーに支障がない程度の硬さ。その下20〜25cmは弾力性を持たせることでイレギュラー(転がってきたボールが土の状態で急に違う方向へ転がってしまう)を減少させられるようです。
経験を積み重ね出来上がったまさに一級品の職人技です!誰にでもできる訳ではないので、ほんといつ見ても関心しますよね〜素晴らしい⭐︎
まとめ
阪神甲子園球場はまさに阪神園芸による努力と研究の賜物だということが知れば知るほどわかりますね。グラウンド管理はもちろんのこと、土や砂や整備へのこだわりもどれが欠けてもいけないです。プレーする選手はそんなことも頭に入れながら思いっきりプレーして欲しいですね!
甲子園で使用されている鹿児島産の黒土 |
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